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「それなりの自立」

障害者の権利条約というのが国連で定められました。日本も批准しようとしていますが、国内法との矛盾はないものとして対応しようとしています。そして、その人に応じて決められるサービスは行政の判断次第によるものとなっています。東氏はそれを「それなりの自立」と呼んでいます。

また、権利条約は地域で生活する「平等」な権利を認めています。

「平等」とは、一般社会生活より上でもなければ下でもないことを意味します。他の者との平等を基礎としている以上、障害のない人が一般的に送っている多種多様な地域社会での生活と同じ範囲のものが想定されています。この条約が想定する地域での生活とは、障害のない人が日常当たり前に営んでいるごくありふれた一般社会生活を意味します。
ところが、自立支援法には、地域社会で生活する権利を確認した条項はありません。むしろへ自立支援法第1 条に「能力と適性に応じ」とあるように、障害の程度、種類、個人の能力や適性を前提に組み立てられていますから、自立支援法の「自立」は能力と適性に応じた「それなりの自立」でしかありません。そして「それなり」がどの程度かは、行政の大きな裁量に委ねられています。これでは、最低限度の当たり前の権利を実現する制度になり得ません。自立支援法で想定されている自立と権利条約のいう自立は、基本的に異なります。

200811月17日福祉新聞

支援法の実態は条約違反

「それなりの自立」で良いのか

車いすの弁護士・東俊裕さん

外出などの支援も自治体ごとのサービスになっていて、「移動支援事業――6割の自治体が利用制限 ▽障害者の外出などを支援する移動支援事業について、自治体として時間数・回数などの利用上限が「ある」は60.6%、「ない」は39.4%であった」という調査が出されています。外出するのにも住む場でサービス内容や負担が違うというのも、人権という点からも問題です。人権というのは最低保障であり、住む場でこのように異なること自体が権利条約に違反していることになります。

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