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過去を問うことで今を見つめる

本日、西日本新聞に掲載された辺見庸氏の随筆「水の透視画法」にはナチスの戦争犯罪追及について述べられています。

「ナチ占領下のポーランド・ゾビプル強制収容所で2万9千人ものユダヤ人虐殺の手だすけをしたとして、ドイツの裁判所かり逮捕状がだされていた米国在住の男がミュンへンに移送されたという記事。よわいすでに89で自力で歩くこともできないこの老人が救急車にのせられている写真も見た。鼻腔チユーブをつけて力なくあおむいていた。もし有罪になれば、最大15年つまり百四歳までドイツの獄中ですごすことになるのだという。読みながら自問する。戦後64年で、そこまでするのか。そこまでしてもよいのか。そこまですべきなのかというのはさほどまで執拗なものなのか。自問は徐々にわが身にむかう。日本という国は記憶の精査を敗戦と同時にうちきり、その過去を現在の文脈によってもののみごとに変造しぬいている。すなわち、たくみに忘れたふりをしている。」

現在、自民党や民主党の世襲議員の中には戦争犯罪人として公職追放された人たちを父や祖父に持つ人たちがいます。民主党の鳩山代表の祖父・一郎氏も公職追放されています。ところが、民間レベルでの強制労働や捕虜虐待などはあまり問題にならず今日まで来ています。本日の西日本新聞に次のような報道がありました。

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「元捕虜「麻生首相は謝罪して」 旧麻生鉱業で炭鉱使役 /

福岡県飯塚市 第2次世界大戦中、麻生太郎首相の父が経営していた旧麻生鉱業の吉隈炭鉱(福岡県桂川町)で使役されていた元連合国軍捕虜のオーストラリア人男性らが来日、同県飯塚市で15日記者会見し「わたしたちに与えた苦しみに対し、麻生首相は国を代表し謝罪していただきたい」と訴えた。 来日したのは元捕虜のジョセフ・クームズさん(88)と息子2人、英国人捕虜だった故パトリック・マクアナルティさんの息子ジェームスさん(62)の計4人。16日に首相の親族が経営する麻生グループの親会社「麻生」(飯塚市)や吉隈炭鉱跡などを訪問する。 クームズさんは1945年5~8月に吉隈炭鉱で労働。「落盤事故が相次ぎ恐ろしかった。12時間もの重労働と粗末な食事のために両ひざを痛めた」と振り返った。首相に謝罪と補償を求める手紙を何度も送ったが返事がなく「奴隷のような労働をさせられた事実を認めてほしい」と訴えた。」

現在の総理の責任ではないかもしれませんが、日本国としての責任は免れないでしょう。謝ることで新たな歴史が始まるように思われますが。

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